平衡点
2010/03/12
_ またもや札幌にいます
前回札幌滞在記録を書いたのが 02/21 だった訳ですが, それからだいぶ間があきました. 一度神戸に返ったあと,イロイロあって, 気がついたら業務でまた札幌にいます.
03/12は業務で, 03/13 は OSC 2010@Kobe のために07:55 新千歳発の飛行機で帰ります(ぎゃふん).
ちょっと時系列で覚えていることを.
森羅万象学校
森羅万象学校 のサイト, top は更新されたわけですけれど, 今回の分については中身が無い. Circular へのリンクは作っておくべきなんだろうけれど((という発言をするとブーメランが返ってきそうな罠)).
太陽がらみのイロイロな話. 非常に興味深かった. ここまで細かく観測できていると, 考えることが増えてきて良いネタなんだろうなぁ,とか考えたりする. ついでに球殻対流で太陽を考えている人と知り合えたのは非常に嬉しかった.
Hughes, D. W., Cambridge University Press, ¥4,516
地球流体データ解析・数値計算実習(dcmodel/davis チュートリアル)
03/08 - 03/09 に行なわれた地球流体データ解析・数値計算実習で話してました.
本業は spml の話(私は driver)だったのですが, 最終日に「linux ライブラリパッケージ構築実習」なんてモノがあって,deb/rpm のパッケージを作ろう, なんてことを話ました(rpm は神代さんが担当).
非常に対象的な発表. 私は「本当に最初(dh_make 打つところ)からライブラリパッケージ作ろう」だったのに対して神代さんは「既存の SRPM があったとして, それを弄る」でした. 必要な事は話せたのですが, 「Debian って結局難しいよね」という印象ばかりが強調されてしまった感がします. 反省.
ちなみに「本業よりイキイキしてませんか」と I 堀さんに指摘されてしまった.いやぁ, 顔を見るとそう見えますね. 本業も好きですが, 趣味全開だったので, いや, まあ, その...
ちなみにこの実習では live-helper を使って, Debian/Fedora 12 の Dual boot Live DVD/USB を作成し, それを使用することで参加者の環境を揃える, ということを行ないました. Live イメージの作成にはのがたさんに非常に助けて頂きました.この場を借りても深く御礼申し上げます. いやぁ本当に.
OSC 2010 @ Kobe
直前の告知になりますが, オープンソースカンファレンス 2010 Kansai@Kobeにおいて関西 Debian 勉強会のセッションとして喋ります.
- 日時:2010 年 3 月 13 日 (土) 10:00~18:00
- 会場:神戸市産業振興センター: http://www.kobe-ipc.or.jp/
- 〒650-0044 神戸市中央区東川崎町1丁目8番4号 (神戸ハーバーランド内)
- アクセス: http://www.kobe-ipc.or.jp/access/
- 費用: 無料
- セッション内容:
-
- タイトル: 次期リリースの Debian 6.0(コード名:Squeeze)を見てみよう
- 場所: 神戸市産業振興センター 2F 展示ホール内(b)
- 時間: 14:00〜14:45 (45 min)
- 講師: 佐々木 洋平(Debian JP Project)
- Debian 次期リリース予定の「Squeeze」について、現在の状況やこれからどんな協力をしていけばいいかなどについてお話しします。
ということで, 神戸の時間あるひとは是非!
...そして, Debian 用の Rabbit のテーマができつつある今日この頃...
2010/03/24
_ 第33回関西Debian勉強会@OSC2010 Kobe
03/13 に行なわれた OSC 2010 Kansai@Kobe で, 関西Debian勉強会として発表してきました.
- 当日朝 07:55 に新千歳 -> 関西国際空港へと移動
- そのために 06:30 に札幌駅へ.モーニングコールありがとうございます, のがたさん!
- 関空 -> 三宮はシャトルバス
- シャトルバス中で資料作成補修
- 車酔 Max!!
という疲労困憊ヘロヘロな状態で, 実の所何を話したのかあんまり覚えていないです. 質問された瞬間に意識が飛びかけていて, のがたさんや倉敷さんにスルーパスを出す, という...
Orz
資料はそのうち上げます.
あと, この発表にはRabbitを使ってます. 使ったテーマは github に上げました.
2010/03/27
_ sid での TeX 環境
(2010-03-28 追記)
久々に新規 install したので, 色々設定しているわけですが TeX 環境でイロイロ嵌ってます(現在進行系).
- platex で .tex -> .dvi
- .dvi を xdvik-ja を用いて(好みのフォントで)閲覧.
- dvipdfmx で .dvi -> .pdf
- evince で .pdf を(好みのフォントで)閲覧.
まではできましたが dvipds + ps2pdfwr で pdf を作成することがまだできてません.Debian Bug#565233ですね. うーん...どうしたら良いかな.
とりあえずメモ up.
必要なパッケージの install
導入は, だいたい以下の通り.
$ sudo -s # aptitude install ptex-bin texlive-latex-extra \ latex-beamer okumura-clsfiles \ ghostscript-x gs-cjk-resource \ xdvik-ja evince poppler-data \ ttf-sazanami-gothic ttf-sazanami-mincho \ ttf-vlgothic otf-ipafont-gothic otf-ipafont-mincho \ auctex dvipng
現状では xdvik-ja は動作に支障は無いものの, install すると remove できないというパッケージとしては致命的なBug(Debian Bug#574194)があります. まあ, remove しなきゃ良いと思います.
以前は導入後に
$ sudo jisftconfig add
という呪文を唱えることになっていましたが, 現状では意図した動作をしてくれないので, 必要性については当面保留.
この時点で, tex ソースファイルから dvi の生成は
$ platex hoge.tex
などで可能.
viewer 毎の設定
表示に使われるフォントの設定は fontconfig の情報を元に決まる.
xdvi-ja
xdvi-ja の表示フォントは fontconfig の serif, sans-serif によって決まっている.font の指定は ~/.fonts.conf あたりで設定した後で
$ sudo update-vfontmap
によって反映される.
以下補足. 表示フォントは /var/lib/texmf/vfontmap で指定されており, これは /etc/texmf/vfontmap.d/20xdvik-ja.map を元にupdate-vfontmap によって自動生成されている./etc/texmf/vfontmap.d/20xdvik-ja.map の内容は以下の通り.
@serif@ rml JIS-H % ASCII pTeX rmlv JIS-V % ASCII pTeX dm JIS-H % NTT jTeX @sansserif@ gbm JIS-H % ASCII pTeX gbmv JIS-V % ASCII pTeX dg JIS-H % NTT jTeX
@serif@, @sansserif@ は update-vfontmap を実行した際にfontconfig の設定を元にフォントの実ファイルのpath に置換され, /var/lib/texmf/vfontmap が生成される.
もし fontconfig で指定した設定と xdvi で表示に使用するフォントを変えたいなら,20xdvik-ja.map の @serif@, @sansserif@ をコメントアウトして, フォントの実ファイルの path を書き込む, などしてから update-vfontmap を走らせると良い.
evince
デフォルトの設定では, 明朝/ゴシックすべて VL PGothic で表示される.これは fontconfig において Ryumin/Gothic-BBB が指定されていないから.
例えば表示にさざなみ明朝/ゴシックを使いたい場合には, ~/.fonts.conf に
<?xml version="1.0"?> <!DOCTYPE fontconfig SYSTEM "fonts.dtd"> <fontconfig> <match target="pattern"> <test qual="any" name="family"> <string>Ryumin</string> </test> <edit name="family" mode="prepend" binding="strong"> <string>Sazanami Mincho</string> </edit> </match> <match target="pattern"> <test qual="any" name="family"> <string>Gothic-BBB</string> </test> <edit name="family" mode="prepend" binding="strong"> <string>Sazanami Gothic</string> </edit> </match> </fontconfig>
なんて書いておくと良いだろう.
pdf への変換
dvipdfmx(font を埋め込まない場合)
Adobe の CMap のライセンスが変更されたため cmap データは poppler-data パッケージになって main に入った. これを使うための設定をしたいのだけれど…
以前は /etc/texmf/texmf.d/80DVIPDFMx.cnf というファイルが存在していて,その中で CMAPINPUTS という変数を指定していたのだけれども, 現状の sid ではそもそもファイルが存在しない. /usr/share/texmf-texlive/fonts/cmap 以下にpoppler の cMap への symbolic link を作成することで動作させている例もあったけれど, 手元ではうまくいかなかった.
ad hoc だけれども /etc/texmf/texmf.d/80DVIPDFMx.cnf を作成し以下の内容を追記する(折り返してるけれども, 実際は 1 行で)
% dvipdfmx CMAPINPUTS=.;/usr/share/poppler/cMap/Adobe-Japan1//\ ;/usr/share/poppler/cMap/Adobe-Japan2//\ ;/usr/share/poppler/cMap/Adobe-GB1//\ ;/usr/share/fonts/cmap/gs-cjk-resource//
その後
$ sudo update-texmf -v
とすると texmf.cnf が更新される. これで,
$ dvipdfmx hoge.dvi
で日本語フォントを埋め込んでないPDF ファイルが生成される.ただし
main.dvi -> main.pdf ** WARNING ** Failed to load AGL file "pdfglyphlist.txt"... ** WARNING ** Failed to load AGL file "glyphlist.txt"... [1][2][3] 46329 bytes written
と警告が出ている. 以前の dvipdfmx には pdfglyphlist.txt などは同梱されていたみたいだけれど...これはなんだろう.
(2010/03/28 追記)大浦さんからのコメントより xdvipdfmx を使う場合には上記 WARNING は出ない. ただし 埋め込みの場合には xdvipdfmx は別途設定が必要な模様
dvipdfmx(font を埋め込む場合)
フォントを埋め込みたい場合には,先ず tex がフォントを見つけられる様にする.具体的には /etc/texmf/texmf.d/75DviPS.cnf の TTFONTS の項目にフォントを置いてある directory を追加しておく. 例えば
TTFONTS = .;$TEXMF/fonts/truetype//\ ;$OSFONTDIR//;/usr/share/fonts/truetype//\ ;/usr/local/share/fonts/truetype//
な感じで(折り返してるけれども, 実際は 1 行で).上記設定をしたら
$ sudo update-texmf -v
で /etc/texmf/texmf.cnf を更新しておく.
次に埋め込みたいフォントを設定する. 日本語フォントは, 例えば/etc/texmf/dvipdfmx/jisembed.map なるファイルを作成し, その中身に
# for jsarticle,jsbook rml-jis H :0:ipam.ttf gbm-jis H :0:ipag.ttf # standard platex classes rml H :0:ipam.ttf gbm H :0:ipag.ttf
なんて書いておいて,
$ dvipdfmx -f jisembed.map main
と埋め込む書式を指定すると良い. 常に埋め込みたい場合には /etc/texmf/dvipdfmx/dvipdfmx.cfg の中にこの map を読み込むよう設定しておく
$ sudo -s # echo "f jisembed.map" >> /etc/texmf/dvipdfmx/dvipdfmx.cfg
ちなみに
現状の otf-ipafont パッケージの提供するフォントは(PostScript 情報を内包していない)TrueType 由来の OpenType であり,拡張子が .ttf である. 拡張子 .ttf のフォントは /etc/texmf/texmf.d/75DviPS.cnf 内の TTFONTS で指定された場所からしか検索されないため, 上記設定ではフォントを埋め込むことはできない.
ad hoc な解決策ではあるものの, TTFONTS を以下の様に修正する.
TTFONTS = .;$TEXMF/fonts/truetype//;$OSFONTDIR// ↓ TTFONTS = .;$TEXMF/fonts/truetype//;$OSFONTDIR//;/usr/share/fonts/opentype/ipafont/
ディレクトリ末尾の // は「そのディレクトリ以下を search path に追加」なので,明示的に ipafont の置き場所を指定することで対応する. 当然 /usr/share/fonts/truetype へ symbolic link を張ってもフォントを埋め込むことはできる.
はてさて
dvipsk-ja はどうなってるのかしら...