平衡点
2017/12/17
_ Debian 9.x (Stretch) での TeX 環境
この記事は「TeX & LaTeX Advent Calendar 2017 の 12/17 分の記事です.昨日「JupyTeX(LaTeX版Jupyter)を作ったでした.
パッケージとして提供されている TeXLive の状況
今年(2017)年6月17日にリリースされた Debian 9.0 (Stretch) のパッケージで提供されている TeXLive は TeXLive 2016 + 2017.01.23 までの更新, となります.
なんかも参考に
% pdflatex This is pdfTeX, Version 3.14159265-2.6-1.40.17 (TeX Live 2016/Debian) (preloaded format=pdflatex) restricted \write18 enabled. **
とか
% platex This is e-pTeX, Version 3.14159265-p3.7.1-161114-2.6 (utf8.euc) (TeX Live 2016/Debian) (preloaded format=platex) restricted \write18 enabled. **
といった塩梅です.
環境構築
何も考えずに
% sudo apt-get install texlive-full
でも良いですが, 結構なサイズになります (とはいえ,今時数GB程度だと気にならないかと思いますけれど).
個別にインストールする場合は以下の通り.
とりあえず pTeX,upTeX を使えるようにする:
% sudo apt-get install texlive-lang-japanese
上記パッケージを install することで, ptex2pdf も使えるようになります.
XeTeX, LuaTeX も使えるようにする:
% sudo apt-get install texlive-xetex % sudo apt-get install texlive-luatex
DVI と PDF の Viewer はお好みで:
% sudo apt-get install evince xdvik-ja
Debian の default デスクトップ環境はGNOME3ですから, PDF の閲覧には Evince を使うのが良いでしょう. 日本語の表示が可能な xdvi, いわゆる pxdvi は xdvik-ja としてパッケージングしています (とはいえ,今なら直接 PDF を閲覧するのが良いと思いますが...).
あとは gs-cjk-integrate と kanji-config-updmap{,-sys} を適宜唱えましょう.
旧バージョンからのアップグレード
今のところ特にハマり所はありません(無い筈). 通常の手段でアップグレードできます.
はまり所.
Debian固有の嵌り所はない, と思います(多分).
「tlmgr 使いたいんですけれど...?」
これまで通り equivs で仮想パッケージを作成した後に, TeXLive 本体をインストールすることになります.
例えば以下の通りですね:
% sudo apt install equivs % wget http://www.tug.org/texlive/files/debian-equivs-2017-ex.txt % equivs-build debian-equivs-2017-ex.txt % sudo dpkg -i texlive-local_2017-1_all.deb
まとめ
以上,駆け足でしたが,現在のStretchでのTeX環境についてまとめてみました.
そんなこんなで.
明日は munepi の予定です.